ピロリ菌やO-157にも有効

ヘリコバクター・ピロリという細菌が、胃ガンや胃潰瘍の原因になるとして、その存在が注目を集めている。ピロリ菌に感染すると、ほぼ100% の人が自覚症状のない胃炎を起こし、そのうち数パーセントが胃潰瘍に進行する。

ピロリ菌は胃酸を中和する酵素を持っているため、酸性の強い中でも繁殖し、菌の出す毒素が潰瘍やガンにつながる細胞異常を引き起こすと見られている。ピロリ菌は日本人の中高年の約7割、日本人全体では約5000万人が感染しているといわれている。

米国立ガン研究所では、ニンニク国際会議でニンニクを食べるとピロリ菌の感染が減り、胃ガンの発生が抑制されることを示す疫学調査の結果を報告した。ニンニクの大産地である中国山東省蒼山県では、住民は日常的にニンニクを食べている。そのため、胃ガンの発症率は人口10万人当たり男性で5人、女性で3人と、日本のほぼ10分の1という少なさである。

住民200人あまりを対象にした調査では、ニンニクを1年間に15キロ以上食べている人は、5キロ以下の人に比べて胃ガンの発生リスクは、約半分と少ないことがわかった。内視鏡を使った胃の組織を調べたところ、ピロリ菌に感染している人ほど、免疫力が高かった。

同時に、ニンニクを食べることにより、胃の中のピロリ菌が減少することを報告。ニンニクを食べている人ほど胃の中のピロリ菌が少なく、胃損壊や胃ガンにならずにすんでいることを証明した。日本でバイオ開発研究所が抗ヘリコバクター・ピロリ作用を持つ物質を検索した結果、粉砕したニンニク油脂と混合することで油脂中に抽出されるニンニク成分がピロリ菌の育成を著しく阻害することを発見。

アホエンやチオスルフィネートなどの油浸漬ニンニク成分が低濃度でピロリ菌の育成を阻害するとして、すでに特許も出願している。

古くから、ニンニクの刺激成分・アリシンなどの揮発性成分は強力な抗菌作用、殺菌作用を持っていることで知られる。すり下ろしたニンニクは水虫の特効薬として有名であるが、ニンニクは12万倍に薄めた液でもコレラ菌やチフス菌、赤痢菌などに対する抗菌力を発揮。

ニンニクの持つ抗菌作用については、1996年に大流行して以来、毎年のように少なからぬ犠牲者を出してきた病原性大腸菌O-157 にもニンニクが有効であるとの研究結果が、弘前大学医学部の佐々木博士らによって報告されている。
佐々木博士らは自然界の食物から抗ガン物質を探す研究に携わってきて、90年にはイカ墨の中に抗ガン物質があるとの研究報告をまとめた。

次に選んだテーマが青森県特産のニンニクであった。研究を続けていたところ、たまたまO-157が猛威をふるっていた時期に、あるセラミックメーカーからセラミックスのO-157に対する殺菌効力の研究を依頼された。その研究をまとめた後、改めて「ニンニクにもO-157に対する抗菌効力があるのではないか」との想定のもとに始めた実験が、試験管に滅菌蒸留水と、1:ニンニクの粉末1% を入れた滅菌蒸留水を用意し、それぞれにO-157菌を入れて、37度で培養するという方法であった。

その結果、ニンニクの入っていないほうは増殖し、1CC当たり約3億個の菌があるのに対して、ニンニク入りのほうはすべての菌が死滅していた。このニンニク入りの溶液を100度で10分間および20分間加熱し、同様の実験をしても結果は変わらなかった。さらに興味深いのは、抗生物質が効かずに問題になっている院内感染を起こすMRSA( メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)にも殺菌力を持っていることを立証。これまで問題とされてきたあらゆる菌に対して、殺菌力を持っていることが明らかになっている。

食あたり・O157をにんにくで予防

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