悪玉(LDL)コレステロールを抑制する

先進国でガンとともに全死因の多くを占めるのが、日本でも食生活の洋風化とともに急増してきた動脈硬化が原因で起きる心筋梗塞などの心疾患や脳卒中である。

かたよった食生活に加え、慢性的な運動不足、心労・ストレスが、心臓や循環器の病気の増加に拍車をかけている。心臓病も脳血管疾患も同じ血管の病気であると捉えれば、日本人の死因のトップはガンではなく、血管の病気ということになる。

動脈硬化はコレステロールや過酸化脂肪が付着し、動脈の壁が厚くなって弾力を失う現象。
体内で消化しきれなかった糖質や脂質などのエネルギー源は、脂肪として蓄えられ、血液内に入っていく。ここでも活性酸素が大きく関与しているのだが、血管内のコレステロールなどの脂肪は血液に溶けないため、タンパク質と結合し「リポタンパク(リボプロテイン)」という形で血液中を流れる。動脈硬化のメカ:ズムは悪玉コレステロールのLDL(低比重リボプロテイン)が酸化されると、悪質な変性LDLになる。

免疫細胞の一種であるマクロファージは、この変性LDLを細菌などの異物と認識し、どんどん食べてしまう。しかし、マクロファージの処理能力にも限度があり、それを超えると泡沫細胞を形成する。これが繰り返されることによって、やがて血管壁に脂質が付着して動脈硬化が起こると考えられている。

コレステロールとニンニクの関係についての研究を世界で最初に手がけたのは、近代薬草学の権威の1人として知られるブルガリアのヴュセリン・ベトコフ博士であった。

1949年にベトコフ博士が行った実験は、ウサギにコレステロールたっぷりのエサを与え、動脈の壁が硬くなるアテローム性動脈硬化症を誘発させた。そのコレステロールの血中濃度を高くしたウサギの中の何匹かにニンニクを与えると、コレステロール濃度が下がり、血管の状態も改善したというもの。

ベトコフ博士の研究から半世紀たって、米ロマリンダ大学医学部のベンジャミン・ラウ教授らのグループは、ニンニクの成分に脈硬化を予防する効果があることを突き止めた。

LDLを酸化する働きのある溶液にLDLを入れ、熟成ニンニク抽出液を卯えると、何も入れなかった場合に比べて、LDLの酸化が4分の1に減少した。

これは抽出液の峨分であるS-アリルシステインや、その代謝物のN-アセナル-S-アリルシステインでも同様の効果があった。

「男女計8人を対象にした小規模な臨床実験でもニンニク抽出液を摂取した人の血液は、LDL の酸化が起こりにくく、LDLの酸化抑制がニンニクの有効作用の1つであるといっていい」と指摘している。

また、米ペンシルバニア大学栄養学部のユ・ヤン・イ博士はニンニクにLDLを減らす働きがあることを臨床実験で確認した。熟成したニンニクから抽出したエキスをカプセルに入れ、これを34人に5ヶ月間服用させた。

その結果、LDL値が12%下がり、総コレステロール値でも平均7%下がった。博士はニンニクの肝臓細胞の代謝機能についても「ニンニクに含まれるS-アリルシステインが培養肝臓細胞に働きかけて、.コレステロールおよび脂肪酸の合成を抑制する」と発表している。あるいは、血液学の権威として知られる米イーストカロライナ大学医学部のマンフレッド・スタイナ一博士は、熟成ニンニク抽出液を使った二重盲検法による臨床試験で血清コレステロール値が低下することを報告。

さらに、血小板への影響を調べたところ、コレステロール値が高い人たちに熟成ニンニクエキスを一日、2.4グラムから4.8グラム与えると、血小板の凝集、血管への付着が明らかに抑えられたことを報告している。

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