血糖値を下げる

死亡率ではガンや心疾患などに比べてはるかに低いが、多くの病気の引き金になっているのが糖尿病である。糖尿病は近年の飽食が生み出した典型的な生活習慣病であり、日本では40歳以上の約10% の人が糖尿病だともいわれている。

疫学調査から推定される糖尿病患者は、500万人を超える。だが、とてもそんな数では収まるまい。「最近は痩せていても体脂肪の多い「隠れ肥満」が急増し、糖尿病は若年層を含めた「国民病」の観がある。500万人を超える糖尿病患者以外に、肥満その他、糖尿病を超こしうる危険分子を持っている予備軍が、彼らの二倍いるといわれているだけに少なくとも、1500万人が糖尿病の危機にある。

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この数字は増えることはあっても、当面、減ることなど考えられない。

糖尿病とは、手近な辞書には「尿中に多くの糖が検出される病気」とあるが、実際は尿に糖が出たから糖尿病というわけではない。

糖尿病とは「血液中の糖が過剰になった状態」を意味する。つまり、膵臓の機能不調で摂取した糖質の量に対するインシュリンの作用不足で、血中のブドウ糖濃度が高くなる疾患群のこと。

その意味では糖尿病とは血管の病気なのである。ニンニクに抗血栓作用やコレステロール値を下げる作用などがあり、血管の病気に効果があることはすでに見てきたが、それとは別にニンニクには糖尿病の特徴である血糖値そのものを下げる作用があることもわかっている。

その昔、中央ヨーロッパや東ヨーロッパの民間療法では、薬草医たちは血糖のことなど何も知らなかったはずだが、明らかに血糖値を下げる目的でニンニクを常用していた。1975年になつて、インドのジュイン博士らはウサギを使って、アルコールなどで抽出したニンニクのエキスが糖尿病に優れた効果を示すことをアメリカの臨床栄養学の雑誌に発表している。

ウサギにアロキサンという物質を注射し、膵臓のインシュリンをつくる細胞の作用を止めて、人工的に血糖値の高い糖尿病ウサギをつくつた。そのウサギにニンニクのエキスを経口投与し、各種エキスを与えられたウサギは血糖値の高い対照群に比べて、いずれも血糖値を低下させた。特に、エーテル抽出のエキスは、血糖降下剤・トルブタイドの効果とほとんど同じ程度の低血糖効果を示したという。

ラットにアロキサンという人工的に糖尿病を起こさせる物質を投与。血糖値が200~300mg/dlにまであがったラットにニンニンクのエキスを与え続けると、2~3日で血糖値が80mg/dlという正常値にもどることが確認されている。このとき、ニンニクにビタミンCを加えて、一緒に投与すると、より効果的であることも確認されている。
ビタミンC には摂取した栄養を体内の各臓器に送りやすくする働きがあり、ニンニクが膵臓に及ぼす作用を、さらに活性化してインシュリンの分泌を促すことによって、血糖値を正常にもどすわけである。

糖尿病は「病気の問屋」と言われ、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、神経障害、網膜症、感染症などを併発しがちです。ホルモンの1つであるインシュリンが正常に分泌されないと、体内の糖代謝がうまく行われなくなり、血中濃度が上昇して糖尿病の引き金になるが、ここでもニンニクは自律神経を安定させ、内分泌系に働きかけてホルモンの分泌を正常に維持する働きがある。

ニンニクを常食することにより、膵臓の機能回復、血糖値正常化作用、疲労感、精力減退の回復につながり、結果的にすべてが糖尿病の改善に役立つというわけである。

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